おはようございます、satoです。
藤井聡太四段の29連勝によってにわかに盛り上がった将棋界。今年は加藤一二三九段が引退し、歴史の転換点となる出来事が多くありましたが。
昨日、さらに大きなことが起こりました。
将棋と聞いて皆さんが最も思い浮かぶであろう人、それは羽生善治九段です。
この羽生善治九段が渡辺明九段と竜王戦で戦っていました。それが一昨日だったのですが…。
実は、この竜王戦ではある記録が成されるかどうか、がかかっていました。
それが、「永世七冠」というものです。
将棋界には「竜王」「王位」「棋王」「王将」「棋聖」「名人」「王座」の7つの「王」があります。
これに最近コンピュータ将棋との勝負のために作られた「叡王」が加わって8つになりました。
この内、叡王を除く7つの称号には「ある一定の条件、連続で称号を得るか、通算で長く称号を得る」で得られる「永世称号」があります。
それぞれの称号をかけた戦いはトーナメント戦だったり、総当たり戦だったり、それぞれ特徴を持った戦いになっています。
そして、この戦いはいずれも将棋指しのプロ中のプロが集まるので激戦になります。
先日の竜王戦を前に、羽生九段は6つの永世称号を得ていました。そして、残る一つが長年得られなかった「永世竜王」でした。
一度挑戦権を得たときには、渡辺九段が3連敗の後猛烈に追い上げ防衛しました。
そして、今回再び永世称号を賭けた戦いになりました。
竜王戦は二日間に分けての戦いです。
一日目の18時に封じ手をして、次の日の9時から戦いが再開されます。
長時間の集中を強いられるこちらの戦いは相当にレベルが高く、また深い読みと精神力が要求されます。
この戦いにおいて、羽生九段は3勝1敗と白星を先行させ、5戦目を迎えました。
この竜王戦では攻めの姿勢を貫いていましたが、今回の戦いでも積極的に攻めていました。
そして、一昨日、ついに渡辺九段を着実に寄せ、勝利をものにしました!その結果、羽生九段が竜王を獲得し、ついに永世七冠を得るに至りました。
高次元の戦いである将棋、その極限の世界において多く勝利するのは簡単なことではありません。
その中で「7つの永世称号」を得るということがどれほど難しいか、将棋史上初なのです。
それを成し遂げた羽生九段のコメントがとても深いです。
―今後について
記録としてのものを目指していくのもあるんですが、将棋そのものを本質的にわかっているかというと、まだまだ何もわかっていないというのが実情。これから自分自身強くなるかわからないんですが、そういう姿勢や気持ちを持ってやっていけたらいいなと思います。
–羽生善治「永世七冠」が会見「将棋そのものを本質的にはわかっていない」@ハフィントンポスト
こんなに勝っているのに、将棋を本質的に分かっていないというとは、どれだけ将棋を愛して、また将棋を知ろうと常に考えているのか、と感じます。
事実、この竜王戦第5戦でも「ガッチャン銀」と呼ばれる、従来ならミスとされる方法を指し、結果として勝利することが出来ました。
このように、大きな勝負でも新しい手を模索し続けるというのは本当に勇気があるし、すごいです。
もう少し各称号について詳しく調べて、追記していこうかなと思っております。
それにしても、藤井聡太四段といい、今年は将棋界の転換期だったなと感じました。
この記事を書いたブロガー
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「素直に、深く、面白く」がモットーの摂理男子。霊肉ともに生粋の道産子。30代になりました。目指せ数学者。数学というフィールドを中心に教育界隈で色々しています。
軽度の発達障害(ADHD・PD)&HSP傾向あり。
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