おはようございます、satoです。
数学科巡り、今日は青山学院大学に向かいます!
青山学院大学の略称が「青学」…これを聞いてどうしても「青春学園」を思い出す私(笑) でも、この二つの大学には大きな違いがあることに気づきました!
「青春学園」は中学校
「青山学院大学」は大学
…そう、学校の区分が異なるんです! これで、私の中で「青学」の区別ができました(笑)
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青山学院大学の「数学科」
さて、青山学院大学の数学科です。
青山学院大学理工学部HP
まず、青山学院大学は「理工学部」と呼ばれているように、理学部と工学部が一つとなっています。これはこれである意味有利ですよね。理論と応用が共存できて、互いの結果が刺激となって発展する可能性があるからです。
そして、学科としても「物理」と「数学」が一つとなっているわけです。
物理と数学の関連性
実は数学って、物理ととても関わりがあるのです。
まず、物理の理論を表記するために最先端の数学を用いることがあります。
これの代表例はアインシュタインが考案した「相対性理論」です。この理論では曲がった空間を考えなければならないのですが、これについて表記する際に非ユークリッド幾何学が使われました。
非ユークリッド幾何学とは、簡単に言うと「曲がった空間の中で三角形の辺の長さや角度を考える」幾何学です。
その一方で、物理で使われていた道具の理論付けのために発展した数学もあります。
その一つがベクトルです。
実は高校で習うベクトルって、「物理の力の足し算」がきっかけなのです。
物理の力の足し算、「平行四辺形の対角線」が思い浮かぶ人もいるのではないでしょうか?最初あれは何の根拠もなく物理学者が使っていたのです。「ちょうど計算が現象と一致するし、いいじゃん?」という感じで(笑)
それを数学者が
「いやいや!ちゃんと理論づけしようよ!」
といってできたのが、あのベクトルの理論なのです。
ちなみに、ベクトル理論の根本は
「物理の合力」のような「平行四辺形の対角線」を取るものと「サッカーのパス」のような「始点と終点を合わせる」ものの結果が一致する根拠は?
ということなのですが、このモチベーションは現代数学における抽象的なベクトル空間にもつながっています。詳しくは語りませんが…(笑)
それから、物理が数学に問題を提供することや物理の概念を用いて数学の問題を解決するということもあります。
前者の例はミラー対称性予想、後者の例はペレルマンによるポアンカレ予想の証明です。詳しくは専門的すぎて語れませんが…。
ポアンカレ予想はミレニアム問題の一つで、これを解くと100万ドルの賞金が手に入ります。同じミレニアム問題に400年も解かれていないリーマン予想もあります。
ちなみに、この証明には物理学でお馴染みのエントロピーという言葉が出てきて、説明を聞いていた数学者がみんな理解できなかった、という逸話があります。余談ですが、このポアンカレ予想はトポロジー(位相幾何学)の問題ですが、ペレルマンはこれを微分幾何学の手法で解きました。そのことも理解できない理由の一つだったそうです。
ポアンカレ予想が解かれたこと、それも自分たちの専門でない方法で解かれたこと、そしてその説明が理解できないこと…と三回も落胆した、という逸話がありました(笑)
このように、物理と数学はそれぞれが存在するというよりは一つのものと見た方がよさそうです。お互いの発展がまた新たな発見と発展を生む。そんな最高のパートナーと言ってもいいと思います。
青山学院大学の物理・数理学科。物理と数学が近いここから新しい数学と物理の世界が拓けることをお祈りしています。
この記事を書いたブロガー
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「素直に、深く、面白く」がモットーの摂理男子。霊肉ともに生粋の道産子。30代になりました。目指せ数学者。数学というフィールドを中心に教育界隈で色々しています。
軽度の発達障害(ADHD・PD)&HSP傾向あり。
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