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「個性」に合わせた教育と、フリースクールの可能性

人は「個性」に合わせた教育が一番伸びる。

こんばんは、satoです。

今日は教育に関する話を書きたいと思います。
以前、こちらの記事で

個人的にはフリースクール義務教育化に関する記事はとても興味深かったです。発達障害支援の視点からもフリースクールって注目されていますし、教職をとっている関係で学校のあり方については私も様々に考えていましたので。

と、Solさんの記事を引用して書きましたが、このことについて。

発達障害支援という視点からのフリースクール

フリースクールというのは、基本的にスタイルが自由です。なので、発達障害などで学校に適応できない子供に対しても、柔軟に対応できる、という強みを持っています。

たとえば、ある子供が授業中に突然飛び出してしまう、としましょう。その原因を調べてみると、みんなで同じ行動をするのを嫌がる、特定の音(シャープペンシルのカチカチ音とか)が苦手、蛍光灯の光がチカチカする…ということがあります。実はこれらは発達障害を持つ子供が持つ「感覚過敏」という性質からなるものも含まれています。この感覚は生まれ持ってのものであって、子供の単なるわがままではないということです。
ところが、発達障害についてよく知らない先生はこれを子供のわがままだと思って、「教室を飛び出すんじゃない!」と叱りつけてしまいます。そうすると、子供の心に傷が残るわけです。自分ではどうしようもないことなのに、それを理解されず叱られるというのはかなりダメージが大きいのです。
これが繰り返されてしまうと、その子供は学校に行けなくなってしまいます。

一方、発達障害についてある程度理解を示している先生なら、飛び出した原因が感覚過敏であるかも、と考え色々な策を練ることができます。具体的には、その子だけ別のプログラムにするとか、鉛筆を使うようにさせるとか…。
しかしながら、現在の義務教育である小学校の規模を考えると、個別対応に限界がある部分もあります。蛍光灯の光が苦手、という子供に対して学校全体の蛍光灯を別のものに取り替える、という対策が簡単にできるわけではない、というように。
また、発達障害の中には体の感覚がなくなって、自分で起き上がることができない(起動失敗)ということになる人もいます。詳しくは

朝弱いのナゾ-発達障害総合支援ポータルサイト でこぼこ生活研究所

を御覧ください。これについても、普通の学校では遅刻・欠席扱いになってしまう他、授業のフォローに苦慮するわけです。

さて、これらの問題は大多数の子供を一斉に教育する学校のシステムが発達障害の子供と合っていない部分があるというところに原因があります。
その問題を幾分か解消できる一つの方法がフリースクールです。
フリースクールは人数も少なく、義務教育も今のところないので授業内容や時間にある程度の融通が効く部分があります。場合にによっては校舎に通うのではなく、先生が自宅、もしくは近所の公共施設に訪問するという形をとっている場所もあります。
これによって、苦手な環境を回避できたり、ある程度子供の状態に合わせて授業を組めたりできます。子供にとって負担なく教育を受けられるようになるわけなんです。

発達障害を持っているからといって、学びたくないわけではありません。
本当は勉強したい、学校に行きたいけど、どうしても特性上合わなくて行けないのです。
その部分を克服できれば、彼らにも教育の機会を与えることができるわけです。

教育は誰にでも与えられている大切な権利です。
その権利を得られる窓口を増やすために、フリースクールというのはとても大きな役割をしている、と私は思うのです。
特に発達障害、というのはその人が持つ最大の特徴でもあります。それに合わせて、長所を伸ばす/弱点をカバーする教育ができるならば、その子がより輝くことができる可能性がある、ということを思うと、一層柔軟な教育が必要だな、と思います。

日本でもフリースクールに対する理解が深まるように祈ります。

最後に…。
先程、発達障害を持つ子供が学校のシステムに合わないところがある、と書きました。
これは確かなのですが、その一方でこういった小中学校の現場で彼らができるだけ学校に来れるように、負担がなくなるように力を尽くしている教師の努力がある、ということは忘れてはいけません。そのように努力されている教師の方々に尊敬の念を抱きつつ、この記事を終えたいと思います。

次回は「少人数教育」という視点からフリースクールについて論じたいと思います。

この記事を書いたブロガー

sato
「素直に、深く、面白く」がモットーの摂理男子。霊肉ともに生粋の道産子。30代になりました。目指せ数学者。数学というフィールドを中心に教育界隈で色々しています。
軽度の発達障害(ADHD・PD)&HSP傾向あり。
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