おはようございます、satoです。
不定期更新、京大数理研望月新一教授が作り出した新理論「宇宙際タイヒミュラー理論」を解説した星裕一郎講師による論文「宇宙際タイヒミュラー理論入門」を読んで、自分が分かる範囲で解説していくシリーズ第四弾です。
…なかなか続けて更新できていませんでしたが、望月新一教授の4連論文がついに専門誌に掲載されることが決まったこともあり、続けて自分が読める範囲で解説…というよりは私が感じたことを書いていこうと思います。
前回までのあらすじ
長らく書いていなかったので、これまでのあらすじを書いていこうと思います。
星裕一郎さんの論文の最初に「円分物」と呼ばれるものが出てきます。これはTate捻り
(標数
の) 代数閉体 に対する
— ここで,に対して, は, の中の の 乗根のなす群.
とりあえず代数閉体
前回は、
そこで、今日はこれを図で見ながらもう少し詳しく説明していきたいと思います。
逆極限を図で説明してみた
そうすると、
指数が大きくなるほど、
言い換えると、円周上にある各頂点の間が狭くなっています。そこで、次のようなことが考えられます。
指数を大きくしていくことで、ある円周上の点に限りなく近づく「頂点の集まり」を作れるのでないか?
このような点があることは容易に想像できます。そこで、このような点の集まりを
もう少し具体的に…
円周上の点は「
と表せます。なので、今の話は
を集めることと同じです。
例えば
となりますので、「
実際には、
そこで、実際に問題になるのは0と1の間にある無理数のときです。
私個人としては、円周上の全ての点が
どうして、こんなややこしいことをしているのか
さて、ここまで読んでいただいて「やけにややこしいことをしている」と感じた人は多いと思います。
(私の説明の下手なところも多分にあると思います、そこはご容赦ください…)
そもそも、
簡単に言うと、この表記が真価を発揮するのは
例えば、
これらは
また、例えば
実は、数論幾何学や代数幾何学において「円周」というのはとても重要な図形です。
実際、
以上、ここまでが円分物についてでした。
他にも円分物の定義がありますが、(特に2番目のものは)私の知識の足りなさもあって説明できません…。
しかし、ここからが宇宙際タイヒミュラー理論の重要なところになりますので、ここで一旦円分物の話を終えたいと思います。
この記事を書いたブロガー
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「素直に、深く、面白く」がモットーの摂理男子。霊肉ともに生粋の道産子。30代になりました。目指せ数学者。数学というフィールドを中心に教育界隈で色々しています。
軽度の発達障害(ADHD・PD)&HSP傾向あり。
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