大阪大学の数学科には、見慣れない分野が…?
こんにちは、satoです。
今日は大阪大学の数学科を巡ってみようと思いました。
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私の大阪大学数学科の印象
実は阪大には何人か数学研究をしている知り合いがいます。どの人もとても優秀ですね…。
聞いた話だと修士時代から何本も論文を書くように指導し、博士課程は2年で学位を取れるようにする…のだとか。中には
博士課程を一年で修了し、2年後に大学のポストに就いた人
もいるんです。天才なのか…?その人は今なんと北大の助教授です。
私とあまり年は変わりません…。 いや、優秀な人多いなぁ、阪大。 そ
んな優秀な阪大、どんな授業とか研究とかをしているのかを調べてみると…。
実験数学?大域数理学?
研究の分野に実験数学や大域数理学という名前があります。これは聞き慣れない分野ですね…。
まず、実験数学について。
数学というのは一つの定義から論理的考察を経て様々な定理を発見する学問である、そう認識している人は多いかと思われます。だから、数学の論文には必ずと言っていいほど論理的な証明が書かれています。
ところが、近年そういう数学の風潮から脱する動きが現れます。
数学の定理を証明するのでなく、多くの例を実験することで確かめればいいのではないか?
論理と数式で証明をするのではなく、図で表現して『見える証明』をすればいいのではないか?
多くの計算をコンピュータに任せることによって、新たな定理を発見できるのではないか?
などなど…。 これを実験数学といいます。 ちなみに、阪大のいう『実験数学』とは具体的に計算して、定理を発見することを言います。
実はこれ、数学研究における最初のステップでもあるのです。これをコンピュータに任せたら3番目の立場になりますね。
次に大域数理学について、ですが…。
ネットで検索しても、大阪大学のHPとガイダンスくらいしか出ませんでした…。 ガイダンスで「大域数理学基礎セミナー」の指導教官となっている各教授の研究を調べてみましたが、どうやら大域的に幾何学を研究する分野であると推測します。
多くの研究者が微分幾何という分野を出していますね。 微分幾何、というのは簡単に言うと 微分を使って図形の局所的な性質を調べることによって、図形の大域的性質も調べる という感じの研究です。
実は、ミレニアム問題の一つポアンカレ予想もこの微分幾何を用いて証明されました。ポアンカレ予想は元々位相幾何学の問題でしたが、それが微分幾何学を経て解かれたことに、数学の深遠さを見出します。
…ここまで書きましたが、大域数理学としてまとめられた理由はまだわかりません。 しかし、新しい試みであることは確かです。
やはり、新しい考えをしてこそ新しい研究ができる、ということでしょうか。
実は『実験数学』については推奨する数学者と反対する数学者に分かれています。
今まで『数学は証明するもの』だって思っていたけど、別に証明をして「真か偽か」をはっきりさせなくてもいいのではないか?
いや、数学は『証明』によって「真か偽か」をはっきりさせなければならない!
こういうような主張がされています。
このどちらが正しいのかはさておき、新しい試みをしようとするときには必ずこういう議論が出ます。
それがどのようになるのか、それは…最後まで行って明らかになることでしょう。
大阪大学の数学科は、このようにさまざまに新規の取り組みを行っています。それが、優秀な学生を呼び、優秀な研究者を生む一つの理由なのかもしれません。
この記事を書いたブロガー
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「素直に、深く、面白く」がモットーの摂理男子。霊肉ともに生粋の道産子。30代になりました。目指せ数学者。数学というフィールドを中心に教育界隈で色々しています。
軽度の発達障害(ADHD・PD)&HSP傾向あり。
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