こんにちは、satoです。
日課の大学の数学科巡り、今日は横浜国立大学にやってきました!
横国ではサイエンスカフェが実施されています。
神奈川県内では横国が最初にサイエンスカフェを実施しているんですね。その最新の内容がこちら。
これは横国大学院工学研究院の今野紀雄教授が講師となっています。 どんな内容か、上のサイトから引用すると
確率の問題の中には、直感で思いつく答えが、計算した答えと違う場合があります。今回は、その謎について考えましょう。具体的には、男の子・女の子の確率、誕生日問題、三囚人問題、モンティホール問題などです。
とのことです。
実は数学を使って計算された確率というのは直感と異なることがしばしばあります。それについて語るなんて…私も、聞いてみたい。
しかし、このサイエンスカフェはすでに終了しています。残念…。
なので、今回は私が知っている直感と計算結果が異なる確率の例として上の文章にあるモンティ・ホール問題を説明したいと思います。
私らしく、物語形式で。
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モンちゃん(以下M)「ここに3つの扉があります。 この中から君が一つ選んで、扉を開けた先のものを君にあげましょう」
D「…ふーん。何があるんだよ、その扉の先には?」
M「扉の内、二つはヤギ、もう一つは…セダン」
D「うおっ!マジか! 絶対セダン当ててやる!!」
セダンがもらえると聞いて興奮気味のDくん。
M「ふふ…いい反応ですね。 さぁ、扉を一つ選んでください」
D「…」
迷うDくん。おもむろに目を閉じ、祈りました。
D「(神様…俺はセダンが欲しいです。 しかし、神様の感動がなければこれを当てることもできません。 どうか、神様の思い通りに…当てられるようにしてください)」
M「…?どうしたのですか?早く選んでください」
そのことを知らないモンちゃん。Dくんを促します。
D「…青だ。青の扉にする」
M「…わかりました。それでは」
Dくんの言葉を聞いて、モンちゃんは扉を開けようとします。
ゴクリと、つばを飲むDくん。
モンちゃんの手はDくんが選んだ青の扉…
M「せっかくなので、ヤギの扉を一つ開けましょうか」
D「…へっ?」
ではなく、Dくんが選ばなかった隣の赤い扉を開きました。 彼の宣言通り、その先には「メェ~」と鳴いているヤギが。
M「さぁ!君に選択のチャンスをあげましょう! 最初に選んだ青の扉にするか、それとも黄色の扉に変えるかをお決めなさい!」
D「なぁ!?」
突然の展開に驚くDくん。
M「さぁ、さぁ!」
D「ななな…俺は…どうすればいいんだ…」
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混乱しているDくんのためにも話を整理すると…
1.3つの扉のうち、一つにはセダン(当たり)が、残りにはヤギがある。
2.一つの扉を選んだあと、モンちゃんは「ハズレの扉を一つ開く」と宣言して、選んでいない扉の一つを開く。
3.その上で、Dくんは最初に選んだ扉にするか、もう一つの扉にするかを選択する
このとき、そのまま最初の扉にするのと、もう一つの扉に変えるのと、当たりを引く確率が高いのはどちらでしょうか?というのがモンティ・ホール問題です。
さぁ、あなたはどう思いますか?…答えは、続きを読むから。 —————————————-
再び困惑するDくん。 その時!
「祈りなさい!」
天から感動の声が。
D「…はっ!そうだ、こういう時こそ…祈ろう」
再び目を閉じるDくん。
M「…」
それをじっと待つモンちゃん。 D「…神様、俺はどうすればいいのでしょうか。 元の扉のままにしたほうがいいのか、 それとも別の扉に変えるべきか…導いてください!」
切実に祈るDくん。 その時、彼の脳にある言葉が浮かびます!
D「『別の道があるから、縛られるな』…?」
—————————————-
最後の言葉は摂理で伝えられた今週の主日礼拝御言葉の主題です。
別の道があるから、縛られるな
実は、これこそまさにモンティ・ホール問題の答えなのです!!つまり、最初の扉から変えたほうが、当たる確率が高いのです。
この問題と「変えたほうが確率が高い」という答えが発表された当初、多くの人が「それは間違いだ!」という反論をしました。その中にはポール・エルデシュなど有名な数学者もいました。この問題はそれくらい難しいのです。
この問題の鍵は物語内で太字にしたモンちゃんのセリフ
「せっかくなので、ヤギの扉を一つ開きましょう」
です。
「ヤギの扉を一つ開く」といいながら、選ばなかった扉の一つを開くことによってDくんは「モンちゃんが選んでいない二つのうちハズレの扉を開く」ということを知るようになります。
ということは…。
もしDくんが最初に選んだ青の扉がハズレならば、モンちゃんがあとから開かなかった方の扉(ここでは黄色の扉)には必ず当たりがある
ということになります。そして、Dくんの扉がハズレの確率は「2/3」。
つまり扉を変えると、当たる確率は2/3になります。
一方、最初の扉のままにすると当たる確率は1/3になります。 なので、扉を変えたほうが当たる確率が高いとなるのです。
注意として、もしDくんが「モンちゃんが選ばなかった扉のうちハズレの方を開く」ということを知らないまま選ぶとするとその確率は五分五分になります。
「せっかくなので、ヤギの扉を一つ開きましょう」
このセリフがどれほど重要か、お分かりいただけたでしょうか?
このように、数学を勉強すると直感と計算が合わないことによく直面します。
それは頭の痛いことでは有りますが、同時に「一つのことを深く知る」機会となるのです。それが、論理と直感のギャップなのかな、と私は思います。
…さて、これで私が横浜国立大学の数学科を見て思ったことについては終わりです。
が、せっかくなので、物語のオチも書くことにします(笑)
果たして、Dくんの運命は如何に…
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D「よし、俺は黄色の扉にするぞ!」
M「それで、よろしいですかな?」
D「あぁ!」
確信に満ちたDくんの表情。それを見ながら笑みを崩さないモンちゃん。
M「では…オープン!」
モンちゃんが開いた黄色の扉の先には…
メェ~
M「残念!ヤギでした!」
ヤギ。
D「…な、なんだって…!」
愕然とするDくん。
…まぁ、変えたほうが確率が高いといっても「2/3」ですから、外れる時はありますよね。
M「というわけで、今日はこちらのヤギをあげましょう!それでは、また来週!」
D「あ、ちょっ…」
M「ハーハッハッハッハ!」
笑い声を残して去っていったモンちゃん。 残されたDくんと一匹のヤギ。
D「…マジかよ。あ~、どうしてヤギなんだろう…。 一体どうして…」
落胆するDくんですが、すぐに神様の感動が来ます。
D「…待てよ。 もし、俺がセダンを持ったとして何に使うんだろう?」
ふと、セダンを持ったときのことを考えます。
D「もしセダンを持っていたとしても、どこに駐めておけばいいんだ?
駐車場は近くにないし…。
それにガソリン代や車検代を考えると、毎年お金が…」
そう、タダでセダンをもらったとしても、結局維持費で多くのお金がかかるのです。
D「…結局、学生の身でセダンは合わないってことか」
先まで見通して、聖霊様は感動を与えていたのでした。
D「…それにしても、このヤギどうするかな…」
メェ~
Dくんをじっと見つめているヤギと、ヤギをじっと見ているDくん。
D「そうだ!Fのお父さんのところに持って行こう! あの人ならヤギを育てられるし、屠ることもできる! そしたら、皆でパーティーをすればいいんだ!」
こうして、Dくんは笑いながらヤギを連れて行きました、とさ。
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モンティ・ホール問題を通して、私は気づきました。
たとえ最初にハズレの扉を選んでしまったとしても、別の道を用意してくださっていて、そっちに変えたほうが当たりやすい。 このように、最初に立てた自分の計画が崩れたとしても、別の道を神様は用意してくださっていて、そっちに変えたときにもっと良いことが成される
失敗した時には、このことを頭に留めて生活していきたいです。
この記事を書いたブロガー
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「素直に、深く、面白く」がモットーの摂理男子。霊肉ともに生粋の道産子。30代になりました。目指せ数学者。数学というフィールドを中心に教育界隈で色々しています。
軽度の発達障害(ADHD・PD)&HSP傾向あり。
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