おはようございます、satoです。
聖書通読の感想、本日はエレミヤ書について書きたいと思います。
エレミヤ書を読んでいて最初に感じたのは神様を信じる人の苦難と哀しみの心情でした。
エレミヤはユダ王国のヨシヤ王(無知の中の相剋世界で出てくる王様、神様を厚く信じていたが最後は戦争で死んでしまった)からゼデキヤ王(ユダ王国最後の王様)までの間神様の言葉を伝えていた預言者です。
そう、彼はおそらく聖書で唯一ユダ王国が滅んだその瞬間に直面した預言者でもあります。
エレミヤ書全体を通して書かれている彼の人生は「苦難続き」でありました。
ヨシヤ王がいた時から民たちの行いを見て悔い改めるよう伝え始め、ヨシヤ王が死んだ後に神様の裁きとそこから逃れる道…悪を離れて悔い改めること、バビロンに仕えることを宣布し続けたのですが、「ユダ王国は救われる」という別の預言者が話す嘘の言葉に従った民たちから迫害され、時には「バビロンに逃げるつもりだ」「裏切り者だ」という理不尽なレッテルを貼られ、監禁されました。
街を攻めたバビロンの軍に捕まり解放されたエレミヤですが、その後も苦難は続きます。
エレミヤを含めたイスラエルの民たちを管理していた総督が仲間の裏切りによって命を落とし、そのことで恐怖した民たちによりエジプトに連れていかれることとなりました。この際にも当初「その言葉にするから預言してほしい」という民の哀願に応え「エジプトに行かずそのままバビロンの下にいなさい」という予言をしますが、彼らはその言葉に従わずエジプトに連れていかれてしまうのです。
「神様を信じる人には苦難がある」というのは聖書の多くの箇所で書かれているものですが、エレミヤはその中でもかなり多くの苦難に遭っています。もっと言うと、ダビデやヨブは苦難に遭った分地上で祝福を受けているのですが、エレミヤにはそのような描写がありません。これだけを見ると彼の人生は「苦難」で終わるものですが…そのような患難があったとしても、彼は預言を止めることはありませんでした。
彼の預言を聞いた人は皆嘲笑い、時には怒り、監禁までしようとします。彼の言葉を聞いて従う人も、彼を良く思う人もほとんどいません。その中にあって、それでも彼は預言を続けました。それを象徴するのが次の聖句です。
主よ、あなたがわたしを欺かれたので、
わたしはその欺きに従いました。
あなたはわたしよりも強いので、
わたしを説き伏せられたのです。
わたしは一日中、物笑いとなり、
人はみなわたしをあざけります。それは、わたしが語り、呼ばわるごとに、
「暴虐、滅亡」と叫ぶからです。
主の言葉が一日中、
わが身のはずかしめと、あざけりになるからです。もしわたしが、「主のことは、重ねて言わない、
口語訳聖書 エレミヤ書20章7-9節
このうえその名によって語る事はしない」と言えば、
主の言葉がわたしの心にあって、燃える火の
わが骨のうちに閉じこめられているようで、
それを押えるのに疲れはてて、
耐えることができません。
彼が預言を止めなかった理由、それは彼が「ユダとエルサレムの人たちが少しでも滅びから逃れるように」と言う神様の心情を哀切に感じているからだと、私は感じています。
彼の預言は裁きと同時に「神様が滅びから逃れる道」を伝えるものでした。
バビロンに捕囚されることで命を救いなさい、捕まったバビロンでよく生きて時を待ちなさい…というものです。
神様は偶像によって堕落していたユダ王国を滅ぼし、残されている良心のある人を捕囚させることで命を守り、時になったら戻すという計画を立てていたのです。それはユダ王国を残したままだったらその中にいる良心のある人も堕落してしまうからでした。
そして、この言葉をゼデキヤ王にも伝えていたのです。しかし、彼はその言葉を聞かず最終的にはバビロンの軍勢に捕まり、子供は惨殺され、自らも目を潰され獄中で命を落とすのでした。
神様の心情を受け取ったエレミヤの行いと言葉はその当世で報われることはほぼありませんでした…が、今もなお聖書によって伝えられるまでになりました。
神様の愛を伝えるその言葉は多くの時が過ぎた今もなお人の心を感動させます。
たとえ当世で報われなかったとしても、神様は必ずその行いを認め報いてくださいます。それがどのようなものであるか…は天国に行かないとわかりませんが。
この記事を書いたブロガー
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「素直に、深く、面白く」がモットーの摂理男子。霊肉ともに生粋の道産子。30代になりました。目指せ数学者。数学というフィールドを中心に教育界隈で色々しています。
軽度の発達障害(ADHD・PD)&HSP傾向あり。
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