おはようございます、satoです。
今日はガロアの手紙について話をしたいと思います。
ガロアの数学
ガロアとは19世紀の数学者で、「ガロア理論」という当時では考えられないような独創的な理論を作りました。
この理論は一言で言うと「群」と「体」の相関関係の話になります。
…と言っても難しいので、簡単?な例で気持ちを説明します。
2次方程式の解は2つ、とがあります。
この解の集合こんな「対称性」があります。
を倍すると、もう一つの解になります。
同様にを倍するとになります。
このことから、解集合は
上の直線(端点を赤と青でわかりやすくしてます)が
このように180度ひっくり返しても重なる(点対称)のと同じ対称性を持っています。
(赤と青がひっくり返っていますよね?)
赤と青がそれぞれと思ってくださって大丈夫です。
このように、方程式の解には何かしらの「対称性」があることをルジャンドルやアーベルなどが研究していたのですが、これを今で言う「群」の枠組みで図ろうとしたのがガウスの功績でした。
ガウスはまた、方程式の解の公式を作ると言うことが「四則演算」と「冪根(乗根」からなると考え、四則演算が成り立つ集合を「体」とし、冪根を取ることで「体に新しい元が追加される」こと、その追加された元の対称性を表す群と部分体が対応することなどを示し、最終的には「どのような対称性を持つ方程式が四則演算と冪根で解けるのか」ということを示しました。
ガロアの手紙
ところで、ガウスは上のガロア理論を含めた自分の数学における発見を死の直前に友人への手紙で全て書きました。
この手紙には今の話を越えて、たとえば「楕円モジュラー関数を使えば方程式が解ける」という話とか、アーベル関数に関する考察とか様々なビジョンが書かれています。
それと同時に、ガロアの切実な心情も表れています。所々に出てくる「もう時間がない」という言葉、急いで多くのことを書こうとして乱れた字など…。
彼は、死の間際に自分が死ぬことで消えてしまうかもしれない「自分の生きた証」である数学の発見を残すために命を尽くして手紙を書いたのでした。
残念ながら、この手紙、そして論文は当時の著名な数学者、ガウスやコーシーにはなかなか理解されませんでした。
しかし、時になってリウヴィルを通して彼の理論が説明され、後にその思想が数学的に表現されるようになりました。
これがその手紙ですが、ところどころ飛んでいたり、焦るあまり字が乱れているところが見られます。
それでも、自分の数学を残すため、そして信頼する友に伝えるために必死に書いたのだという心情が伝わってきます。
そうやって残されたガロアの数学が、今となっては群論となり物理学や様々なところで「対称性」を表記するために使われています。
また、数学の世界ではフェルマーの最終定理の解決の糸口となり、現在でも絶対ガロア群を理解するために多くの問題が建てられています。
そういう意味で、彼の仕事は何百年も先の世界を生きていた証でもありました。
<神様の知恵>をもらえば、「分かるように」なります。分かるから、他の人たちより「早く」行なうようになります。早く行なう時に「100倍、300倍もっと長く生きること」になります。-鄭明析先生の主日礼拝の御言葉「1.新しい歌で賛美しなさい 2.知恵の生」より
彼の生涯は20年という短いものでしたが、その生き方は当時の誰よりも…もしかしたら今も私達よりも、先に生きていたのかもしれませんね。
そのように、私達も神様の知恵をもらって分かれば、100年、200年生きたように多くのことを成し遂げられる、と鄭明析先生が御言葉で教えてくださいました。
ガロアのように、私も「先を行く」生き方をしたいです…平穏に寿命はまっとうしたいですけどね。
この記事を書いたブロガー
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「素直に、深く、面白く」がモットーの摂理男子。霊肉ともに生粋の道産子。30代になりました。目指せ数学者。数学というフィールドを中心に教育界隈で色々しています。
軽度の発達障害(ADHD・PD)&HSP傾向あり。
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