おはようございます、satoです。
指数と対数から摂理の御言葉「拡大縮小の法則」について話す企画第二弾です。
前回は対数とは何かについて話しました。簡単に復習すると
「全ての数は何かしらの数のべき乗によって表現できる(指数表現)が、逆にその指数を「底と真数」を使って表現したのが対数」
ということです。
しかし、こう書いても分かりにくい対数をどうしてわざわざ表現したのか?
それは、「大きな数」を「小さい数」で捉えることが出来るからなのです。ここが指数と対数の「拡大縮小の法則」です。
今日はここについて書きたいと思います.
巨大な数の掛け算
まず、指数表現の最も大きなところは大きな数をより簡単に表現することが出来るというところにあります。
この数をいきなり覚えろ、というのはかなり難しいです。約5000億という大きな数字ですが、実はこれ
というように、として表現することが出来るのです。
こんな感じで、大きな数を「2と39」という小さい数で表現できる、というのが指数表現の良いところです。
そして、ただ大きな数を表現するだけでなく、それらの掛け算、割り算を簡単にすることが出来るというのも大きいです。
例えば、をすぐに計算することは普通の人は難しいです。ところがである、ということを知っていると、
さえ計算してしまえば、簡単に求められます。しかも、指数表現には指数法則というものがありまして
というように掛け算が「指数の足し算」によって求められるのです!あとはとなるわけですね。
このように、「その数が2の何乗か」を知っている人は…言い換えると「ある数の2を底とした対数」を知っている人は、それを介して大きな数の複雑な計算を小さな数の簡単な計算によって処理できるというわけなのです。
これが対数表現の強みなのです。
今でこそコンピュータがありますので大きな数の計算を手ですることはなくなりましたが、この対数が発見された17世紀はまだコンピュータがなく、大航海時代で長距離の航海をすることが多かったので、それなりに大きな数を計算する必要がありました。それで、この対数表を作って計算をしていたわけなのです。
常用対数
さらに、実は底が10の対数(常用対数)を用いると、のような指数表現によってしか表せないような大きな数の情報を知ることができます。
これは高校の受験問題でも一度取り組んだことがあると思います。
たとえば、について知ろうとしてみます。であることが知られていますが、これを用いると(対数法則によります。解説はまた別の機会に)となります。これよりであることが分かります。
…とここまで来て、何を話しているんだ、となりますが。
上のことからとなります。ここでお気づきになるかもしれませんが、は10未満の数です。
これよりの整数部分がちょうど桁数を表しているということが分かります。ここでは17桁です。
さらに、になりますので、からとなります。つまり、最高位の桁数は1だと分かります。もっと細かい対数の情報が分かれば他の桁数も分かります。
ちなみに、これは対数とは全く関係ありませんが、の一の位の数もわかりますが、この場合は4ですね。なんでかはまた別の機会に…。
まとめ
ここまでをまとめますと、巨大な数が「対数」によって「小さい数」から分かるということです。
この「巨大な数」と「小さい数」の世界を行き来するのが対数の面白さ、であり拡大縮小の法則でもあります。
御言葉でも小さい虫を通して大きな世界のことを教えてくださる神様の話がありました。
神様の世界は正直スケールが大きいですが、それを「人間」や「万物」という私たちに見える世界で教えてくださるのです。これが「拡大縮小の法則」です。
この面白さは「対数」を通して見る世界と通じます。
さて、ここまでは指数・対数の話でしたが、実はもっとこの話を一般化することができます。
それがリー群という図形の話なのですが、次回はここについて書いていきたいと思います。
この記事を書いたブロガー
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「素直に、深く、面白く」がモットーの摂理男子。霊肉ともに生粋の道産子。30代になりました。目指せ数学者。数学というフィールドを中心に教育界隈で色々しています。
軽度の発達障害(ADHD・PD)&HSP傾向あり。
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