C「…落ち着いた?」
B「はい…ありがとうございます。大分、楽になりました。」
しばらくあと、Bさんが泣き止むのを見て、Cさんが話しかけました。
C「Bは…今、「自分の限界」にぶつかっているんだね。」
B「…え?」
C「色々やろうとしてもできない。うまくいかない。そんな「自分の限界」に、さ。」
B「…そうでしょうか?私がただ、行えてないだけで…自分の心の問題だと思いますが…」
C「その心の問題も、今までは気がつかなかったことだよね。」
B「…そういえば、そうですね。
今までは、そんなことあっても気にしていませんでした。寝てても、だらだら過ごしても…何とも思いませんでした。」
C「…うん。
それはね。Bがたくさん行なってきたからなんだよ。」
B「え…?私が、たくさん、ですか?」
C「うん。
自分が出来る限りのことをやろうとして、できる限りが頑張ったから、うまくできないところに気づけた。自分の限界に到達できた。」
B「…そうなんですか。」
Cさんの「たくさん行ったから、限界にぶつかった」という言葉に少し安堵するBさん。
B「でも…鄭明析先生は「限界はない」っておっしゃってませんでしたっけ?」
C「うん。そうおっしゃった。
それは…自分達はいくらでも、限界なく変化できるってこと。」
B「…ということは、今の私の限界も、越えられるんですか?」
C「そうだよ。
御子はこう話されていた。
あと一つだけ、行おう。そうすれば、新たな次元に行くことができる。って。」
B「…一つ、ですか。」
C「その一つを行うのは、当然簡単ではない、よ。」
B「…えぇ。」
C「それを御子にひたすら願い求めながら、越えていく。それが、限界の越え方。」
B「あぁ、御子に…求めていいんですね。」
C「そうだよ!
御子はいくらでも求めなさいっておっしゃる!御子は「限界を越えて、自分を変えようとする人」を喜んでくださる!
限界にぶつかって苦しんでいる人のそばにいて、力を与えようとしてくださる!」
B「…」
C「(!…しまった。また、話しすぎちゃった…。B、また引いてないだろうか…)」
勢いで話してしまったことを気にしているCさんですが。
B「…わかりました。もう一度、頑張ってみます。御子を呼びながら、力を受けながら。」
C「…そう。」
Bさんの答えに、安心します。
C「…私もね。」
B「?」
C「私も、そういうときあった。
こんなに努力しているのに、こんなに頑張ったのに、どうしてもうまくいかない、そんなときが。今だってあるよ。」
B「…えぇ?Cさんが?そんな風には見えませんが…」
Cさんの話に、Bさんは驚きを隠せません。
C「たとえば…Gのこと。」
B「Gちゃん、ですか?」
C「私はね。あのときGのそばにいた。Gの話を聞いてあげられた。だけど…何もできないまま、彼女は教会を離れてしまった。そのとき、私はどうしたらいいのか…わからなかったんだ。」
B「…」
C「私も最善を尽くして彼女に接してあげたし、彼女に色々教えてあげた。彼女の話も聞けていた、と思っていた。でも…それは、私の自己満足だった。」
B「…えぇ。」
C「あのときは、本当に「限界」だった。どうしたらいいのか、わからなかった。Bがいなかったら、Bが必死に祈って条件を立てなかったら、Gは教会に戻ってくることはできなかった。」
B「…そんな、私は。」
C「そこは認めなさいな。間違いなく、Bの条件で神様が働かれたんだよ。」
B「…先生の条件ですよ。」
C「もちろんそうだけど…その上に、Bの条件があったんだ。そのことは、確か。」
B「…はい。」
ビシッと指を指すCさん。
それで、Bさんは自分の頑張りを認めます。
C「それで、私もひたすら願い求めた。
「どうしたら、もっと多くの人に御子の愛を伝えられるでしょうか
?」って。」
B「それで…どうなったんですか?」
C「…それは…秘密。」
B「…え~…」
Bさんがずっこけたような反応をします。
C「フフッ。その反応、ようやくいつものBらしくなってきたね。」
B「そうなんですか?」
C「…(いつも私に対しては厚かましい…これは、言ったらダメだな)大分元気になった、ってことだよ。」
B「…ありがとうございます。話せてよかったです。スッキリしました。」
C「うん!」
B「また、学校に戻ります。やることあるから…。」
C「はいな。それじゃ。」
B「また明日。」
そして、二人は別れます。
B「…そうだ。もう少し、頑張ってみよう。
まずは…」
そういって、Bさんはスマホを出し、
B「私に与えられた使命から…」
新しく始めるのでした。
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C「(私がお祈りしたときに、気づいたんだ。
いくら御言葉が正しいからって、それをただ話してはいけない。その中に「神様の愛」がないといけない。って。
どんなに正しいことを言ったとしても、私が作られていなければ、人を傷つけることがあるんだって。)」
河原で、Cさんは思います。
C「(「話すときはいつも「平安を与える言葉」を言わなければなりません。」そう先生はおっしゃった。まだ、足りないかもしれないけど…)」
天を見ながら話すCさんの言葉に、
C「…少しは、あなたの体に、あなたの想いに、なれたのでしょうか?」
神様は、揺れる花で答えるのでした。
ーあなたの心が私のようだから、花が風に委ねるように、命もあなたを通して私に委ねるのだ。ー
→次は、Dくんの物語。
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「素直に、深く、面白く」がモットーの摂理男子。霊肉ともに生粋の道産子。30代になりました。目指せ数学者。数学というフィールドを中心に教育界隈で色々しています。
軽度の発達障害(ADHD・PD)&HSP傾向あり。
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