「知恵の生」とラマヌジャンの数学

おはようございます、satoです。
今日は鄭明析先生の明け方の箴言から思いついたことを書いていきたいと思います。

本日の鄭明析先生の明け方の箴言

どのようにすればもっと長く生きるだろうか。健康管理をちゃんとしなければならない。これは誰でもやればできる。

ところで、年老いる前に、より若い時に仕事もたくさんして多くのものを残し、そうすることでもっと長く生きる道があるのか探してみた。
ほかの人たちと同じく1日24時間を使って、ほかの人たちより時間をたくさん使う方法を考えてみた。

ほかの人たちより3時間早く起きて時間をもっと使う道を考えてみた。このように10年間続ければ「1年3か月もっと生きたこと」になる。
ところが思ったよりあまり多くなかった。このように30年間続けても「3年9か月もっと生きる程度」だ。

この方法より<10年、20年、100年もっと生きる方法>はないか、探してみた。そうしたら以前「御子がおっしゃった御言葉」が思い浮かび、「聖霊様」も話してくださった。 つまり<神様の知恵をもらって速くする方法>だ。

<神様の知恵>をもらったら分かるようになるから、1年かかることを1か月のうちにやるようになる。だから「ずっと多くの仕事」ができるし、「それだけ長く生きたこと」になる。 人生を生きることもそうだ。<神様の知恵>で生きれば、人生を10年生きても、20年、30年、50年、100年もっと生きるぐらいのことができる。

鄭明析先生は「人が限られた時間の中でどのようにすれば多くのものを残せるのか」について深く考えたときに神様の知恵で生きれば、短い人生の中でも100年分の仕事をするということを悟ったのでした。

数学者の世界で良くある「何年も先取りした結果」

ところで、数学の世界ではこの「何十年も先取りしたような結果」を生み出す人がしばしば現れます。
発見されたことが当時理解されず、100年先になってようやく理解された、さらに時が経って現実世界への応用が見つかった、というのは本当によくあります。

特に「短い人生の中で革新的な発見をした人」というのが割りとよく出てきます。偉大な数学者が皆短命か、というとそんなことはなくて、例えばガウスやオイラーは70代まで生きていました。

この短い人生の中で革新的な発見をした数学者の中で一番有名なのはおそらく「ガロア」だと思うのですが、今回私が思い浮かんだのはラマヌジャンでした。
以前もどこかで書いたと思うのですが、ラマヌジャンは18世紀末から19世紀にかけて生きていたインドの数学者でまたの名をインドの魔術師と呼ばれていました。
ラマヌジャンは多くの膨大な計算に基づき多くの定理を発見した数学者です。しかし、読んでいた本のこともあって「証明」という概念が分からず、どうしてこれが正しいのか聞かれても夢でナマギーリ女神が教えてくれたからという答えしかしなかったのだとか。(ナマギーリ女神とはヒンドゥー教の神のひとつ)
彼が発見した多くの定理に魅了され、イギリスの数学者ハーディが共同研究という形で彼の定理を証明したり、もっと多くの発見をできるよう援助したことも有名な話です。「奇蹟がくれた数式」という映画にもなるくらいです。

ラマヌジャンの数学

このラマヌジャンの数学に魅了される人はとても多いのですが、その理由の一つに彼の数学がどこから来ているのか分からないというものがあります。
彼の仕事は本当に独創的で、未だなお彼の定理を通して深い理論が導かれることがあります。

たとえば、ラマヌジャンは円周率を求める計算法として、次のような等式を編み出しました。

    \[\frac{1}{\pi}=\frac{2\sqrt{2}}{99^2}\sum_{n=0}^\infty\frac{(4n)!(1103+26390n)}{(4^n99^nn!)^4}\]

…色々数式が出ていてわけわからないかと思いますが、大丈夫です。私もよく分かっていません(´・ω:;.:…
この考え方の根本にあるのが数学の深いところに出てくるモジュラー関数というものです。このように彼の発見はさらなる深い数学の理論を生み出すのです。

最近だと彼のエピソードで有名な「タクシー数」1729に関する話があります。

1918年2月ごろ、ラマヌジャンは療養所に入っており、見舞いに来たハーディは次のようなことを言った。

「乗ってきたタクシーのナンバーは1729だった。さして特徴のない数字だったよ」

これを聞いたラマヌジャンは、すぐさま次のように言った。

「そんなことはありません。とても興味深い数字です。それは2通りの2つの立方数の和で表せる最小の数です」-シュリニヴァーサ・ラマヌジャン-Wikipedia

実際、1729=12^3+1^3=10^3+9^3となり、たしかに正しいです。正確には「2通りの2つの自然数の立法数の和」ですが。
このようなことを瞬時に答えられるところに彼の才能と数に関する関心の高さが伺える、という意味でとても印象的なエピソードとして知られていました…が、つい最近、さらに深い背景があることがわかりました。

2013年に明らかになったことによると、この1729は「フェルマーの最終定理の反例に近い値を無限個生成する式」の研究の過程で得られたもので、ここからK3曲面というとてもいい性質を持った図形を構成していました。…これも時代を30年先取りする出来事なのですが、さらにこの曲面はとても特殊な性質を持っているそうな。(ラマヌジャンのwikipediaを参考ください)

私エホバは人類の中で本当に多くの人たちを 師として立てて人生を導いた。
…(中略)…
また、人間に必要な学問の次元のことも 多くの人たちをまず天の霊感と感動で悟らせ、 学問の師にならせて教えるようにした。

…(中略)…

これは多くの人たちが、神に真理を願い求め、 また自ら「理論」を知るために努力したから、 私がその次元の答えを与えたのだ。-摂理の御言葉『霊的な師は時代にただ一人だけだ。』より

このように、神様は一人の求める人を通して多くのことを教えて下さいました。
だから、神様に求めること、神様を知ろうともがくことが知恵のある生だ、ということができます。
最近、ローマ教皇も

フランシスコ法王は「真理を探究することに拘ってほしい。真理の前に不安を抱く必要性はない。科学者は真理の発見を謙虚に受け入れなければならない」と強調し、科学者を鼓舞した。-「神」を否定する科学真理発見できず

と話していたと聞きますが、本当にそのとおりだと思います。

真理を知ろうとする人に、神様が働きかけ10年、20年、100年分の仕事を成し遂げられるようにする。
そのことをラマヌジャンの数学を見ながら実感しました。
本当に神様がいるということを分かって研究できることに感謝します。

この記事を書いたブロガー

sato
「素直に、深く、面白く」がモットーの摂理男子。霊肉ともに生粋の道産子。30代になりました。目指せ数学者。数学というフィールドを中心に教育界隈で色々しています。
軽度の発達障害(ADHD・PD)&HSP傾向あり。